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狂牛病に対して過剰反応していないか? 2001年11月3日
飲食店に勤めるものとしては
狂牛病発生という事実もショックでしたが、政府の対応の遅さも、慣れたこととはいえ、ショックでした。疑わしきものを敢えて発表した東京都。疑わしきものは公表しない政府。その件について、コメントする方々の年齢層も意外でした。東京都をよしとするのは若い人が多く、ご年輩の方たちは、混乱させるだけじゃないかとおっしゃる方が多いようです。飲食店としては、確かにそういう話が出るのは困ります。
しかし、一消費者という立場に立てば、やむをえないと思うのです。それを私利私欲ということで、果たして発表を遅らせていいものなのでしょうか。日本の食品表示はあやふやなものが多すぎるように思います。「魚沼産こしひかり」と書かれながらも、実はブレンドされたお米。「有機野菜」と表示されながらも、周りの畑では農薬を使用しているため、その農薬の流れる水をたっぷり吸収して育つ野菜。そして、それを疑いもせず、使用し、メニューに掲載する飲食店や小売店(弊社は生産地まで出向いているので、そんなことはないのですが)。テロに関する自衛隊派遣問題についてもそうですが、情報開示がこれほどいわれている中で、よりいっそう封鎖的になる情報に疑問を感じてしまいます。(shiho)
何が本当に健康的なのでしょう
国産に関する神話に限らず、他にもたくさんの身を守るための神話があるようです。そしてそれが行き過ぎると妙なことになりそうな気配があるように感じます。確かに国産のもののほうが安全、輸入のお米の中のコクゾウムシは死んでしまう云々という記事などが氾濫しています。また、ここのところの健康食品ブーム。「ねえ、友だちの娘のアトピーがこれで治ったんですって、病院の薬はダメよ。全部石油でできているんですって。薬害エイズの事件を見てわかるでしょう?
病院はやめなさいよ。○○も××もこれで治ったのよ……」。
陰には、医療など権威に対する不信があることがわかります。こういった神話がどこから発生するのか。わたしたちはどこにつけ込まれて、こういう神話の信者になってしまうのか。添加物やポストハーベストにも根拠があるはずです。水道水の危険性に対する臨床試験は何十年に渡って全日本国民で行なっています。それなのにわたしたちは信じられない。考えてみると危険性に関する記事はいやになる程読みましたが、どういう根拠で安全なのか読んだことはありません。理由はいつも政府が御墨付きを渡しているからというものだけでした。信じられないわけです。こういった人々の多くは都市生活者。物質文明のただ中に住み、「水道水は危険」としてミネラルウォーターを飲み、ペットボトルを捨て続けています。何が本当に健康的なのか、個人個人のレベルで神話の時代からの脱却をしなければならないと思います。(匿名)
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