ホーム> career & management > 国境を越えた足跡> 第6回 青木マーシアさん


第6回 青木マーシアさん
6/8 
片手に子ども、片手にファックス |
進藤 |
お子さんは今、7歳でいらっしゃるんですね。出産当初、ですから今から7年前の日本は、きっと働く環境も今とはまた違っていたんじゃないですか? もっと整っていなかったり。
|
青木 |
私の場合は妊娠した時期が年齢的に遅かったので、これで産まないとチャンスがないなと思っていたんです。ですから、周りのことをあまり気にせずに、もう産むしかないというふうに思っていました。
それに、私は会社で、代表という立場でしたので、わりとフレキシブルに時間を使うことができました。こういう立場の女性でなければ、大変だったと思います。 |
進藤 |
きっと、ご出産後もすぐに、仕事が「早く帰ってきて」と待ってたんでしょうね。 |
青木 |
そうですね。立場が上になればなるほど周りの理解もあり、フレキシビリティーもあるんですが、子どもを産んだ3日後には病院に仕事のファックスが届いていましたから。 |
進藤 |
あらら、病院に。送り主、ツワモノですね(笑)
|
青木 |
片手で「はい、赤ちゃん」、もう片手でファックスという状況だったので、気持ちの切り替えがたいへんでした。 |
進藤 |
では、出産後間もなく復帰されたんですか。 |
青木 |
しばらくは家で仕事をしていました。フルタイムで仕事はしませんでしたが、いろんな方と会ったり、パソコンを通して仕事をしていました。 |
進藤 |
ご自宅がオフィスに? どちらにしても、周囲の協力なしにはやっていけない。 |
青木 |
そうですね。なのでベビーシッターさん、一時期は3、4名をお願いしていました。ベビーシッターさんにサポートしていただきながら、仕事をしていました。
最初のころ、私は、離乳食などもまじめに作っていたんですよね。ニンジンや大根をすりおろしたりしていたんです。でも、ある日誰かに「青木さん、そんなの売っているわよ」と言われて、ショックを受けましたこともありました。 |
進藤 |
待ち望んで誕生したお子さんだったからこそ……。 |
青木 |
いろいろあって、無事に生まれてくれて。今でも彼は学校が終わると学童保育に行き、夕方から私が帰るまではベビーシッターさんが面倒を見てくれているんです。 |
進藤 |
おいくつで出産されたんですか? |
青木 |
37歳ですね。産むこと自体はそんなに大変じゃないけれど、充分に仕事をして、子どもに対しても充分に時間が押さえられるか。出産後の問題のほうが大きいですよね。 |
進藤 |
31歳、いまだ独身のわたくしといたしましては、大変、参考になりますです(笑) |
青木 |
エネルギーが必要なので、子どもがほしければ、やはり早いほうがいいんじゃないかとは思いますけれど。 |
|
6/8 
|