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今週のテーマ会議番号:2795
配偶者控除の廃止、賛成ですか?
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5日目/5日間
働く人の円卓会議
1位
【開催期間】
2009年09月07日より
2009年09月11日まで
円卓会議とは

伊藤宏一
プロフィール
講演依頼
このテーマの議長
伊藤宏一 千葉商科大学大学院教授・CFP
円卓会議議長一覧
今回は1,200名以上のたくさんの方々にご参加いただき、本当にありがとうございました。   【不幸になっ�……
議長コメントを全文読む
4日目までに届いている投稿から...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
yes 信頼して預託できる政府に (Jerryb・東京都・パートナー有・42歳)
高所得者から搾り取るだけでは勤労意欲を損ないます。ある程度から上の財産を持つ人に対しては、払った分だけ返ってくる仕組みを作ることがよいのでは。低所得者は何より安心して暮らせることが必要ですが、少しでも働ければきちんと見返りがあるとよいと思います。そして、何より大切なのは、払った税金や年金で社会がよくなっているのが見えることです。不要な建物や不適切な運用で信頼をなくした現状を変え、ぜひ目に見える形で、まじめに働く人が満足して暮らせる社会にしてほしいです。

yes どんな社会を望むか次第 (yamajun・千葉県・パートナー無・32歳)
社会制度の改革は、どんな社会を目標にするかで変わると思います。私は男女がともに働きやすく、子どもが成長しやすく、お年寄りが安心して歳をとれる国にして欲しいので、現在のような男性がたくさん働いてるけど給与も今後上がりそうにない、というような現状が変わるような制度、具体的には共働きや出産、シルバー雇用が促進される施策、教育にお金がかからないシステムを望みます。そのための消費税増税はかまわないと考えます。

yes 自由・平等・博愛 (Pururu・東京都・パートナー有・48歳)
フランス革命になってしまいました。寄付金が浸透してない日本では、相互扶助の仕組みが合うと思います。しかし、平等社会も競争社会も度を超すと住みにくい。人々が切磋琢磨し、向上心を持てるような自由な社会。仕事も子育ても納税も年金も義務や苦労ではなく、誰かの役に立ち、誰かに助けられていると皆が思える社会。誰かが得をしているとか損をしているとか、そんな感情を持ちながら暮らしたくはありません。政策理念を受け取る私たちの心の改革が、制度の改革を左右するのだと思います。

yes 子ども達の負担減となるような制度 (kunie・大阪府・パートナー無・38歳)
自分の老後を考えると、今の世代の方達のようには年金に期待できず自助努力が必要だと先への疲弊感があり、子どもをさらに作ることをためらいますが、その子ども達が大人になるころには、生きることがもっと大変だろうと思ってしまいます。お得なことには弱いですが、特別な事情が無い限り配偶者控除分ぐらいなら頑張ればなんとか稼げるので、少しでも子ども達の未来に向けて,正常な国を維持できるよう借金を減らしてほしいです。

yes 配偶者控除からはそれますが。 (kikuno・神奈川県・パートナー有・34歳)
平均的な高齢者世代と平均的な勤労世代を比較すると、高齢者のほうが裕福です。今の社会福祉制度は、負担の大きい勤労世代から裕福な高齢者世代へ再配分が行われていますね。経済的に苦しい高齢者に対しては、裕福な高齢者から再配分がなされるような方向で議論が進んでいくことを望みます。さらに、現役世代の負担分は、できれば自分自身の両親に還流されるような仕組みづくりができれば負担が苦痛にならないばかりか、強力な少子化対策になるように思います。

yes 雇用確保を見据えてほしい (あっこねいさん・神奈川県・パートナー有・36歳)
贅沢な環境を維持するには、と考えたとき、まずは女性という働き手を増やすことこれが配偶者控除の廃止でしょうか。でも産業維持という観点ではこれも実は付け焼刃ですよね。特定業(例:水運)の担い手不足を知るにつれ、自分の中の人類の発展の観点から、子孫繁栄という要素が抜け落ちてしまっていたと自覚しました。配偶者控除の廃止と子ども手当の目的は雇用の確保という視点からはありだと思います。

yes すべてはリンクしているので (ドゥーイグレック・東京都・パートナー有・49歳)
配偶者控除がなくなっても、年金や健康保険料は収入に応じてなので負担が増えるとは一概に言えないというのは理屈ではそうですが、実際世帯収入で考えたとき今の年金や保険の仕組みのままで妻が働き方を変えて同額を稼ぎ出せるかは?です。つまり控除をなくし、基礎年金は税方式=消費税の増税といった全体の仕組みを変える提案でないと、個別の話では破綻すると思います。そのための政権交代であってほしいので、民主党にはめんどうくさがらずにこの施策の理念を語って欲しいです。
5日目の円卓会議の議論は...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
フィリアの心で自由と平等をつなぐ
今回は1,200名以上のたくさんの方々にご参加いただき、本当にありがとうございました。
 
【不幸になっていったこの20年】
平成20年度国民生活白書によると、1984年以降金融経済危機の直前まで、一人当たり実質GDPは上昇しているにもかかわらず、日本人の生活満足度は一貫して低下しています。経済成長時代にはGDPが上昇すれば、生活満足度も上がったのですが、成熟経済の時代には、逆比例になっています。また同じ白書には、高齢になればなるほど日本人は不幸だと感じているというデータものっています。
つまり、人々が本当に幸福になれる経済のあり方が問われているのです。GDPが日本より低くとも、生活満足度がずっと高い国もたくさんあります。人々が希望と安心と生きがいをもって暮らしていける経済のあり方へ、税制・年金・医療・子育て・教育・産業政策など様々な面で改革することが求められています。
 
【一人称と三人称をつなぐ二人称・フィリア】
日本は古来、紫式部や清少納言、芭蕉や利休の伝統のある「魂の潤いのある国」でした。日本人は小さいもの、弱いものへの優しいまなざしと繊細な感性をもって、自然と共生しながら、支えあって暮らしてきました。日本列島の南から北から、大陸から海から異なる人々がこの四季の美しく水の豊かな島にやってきて、人々の多様性を尊重し、他の人々と自然に気遣いしながら生活してきたのです。日本の親は、幼子に対して「私は」ではなく、「おとうさんは」「おかあさんは」と語りかけます。

一人称ではなく、相手の立場から自分を表現する二人称。近代化が進んで、一人称と三人称で語り合うことが多くなってきた中で、二人称は、親密で優しい人間関係の表現として、一人称と三人称をつなぐものとして再評価されてもいいのではないでしょうか。一人称の「個人の自立」と三人称の「平等で公平な社会関係」は、二人称の「親密で優しい人間関係」によって、ギスギスせず魂の潤いのあるものとなると思います。二人称は、アリストテレス風に言えば、「フィリア」です。フィリアとは、エロス(性愛)とアガペー(博愛)をつなぐ友愛です。それは夫婦や友人、親しい人の中で成立する愛であり、日本人は古来、フィリアの人々であったという言い方もできるでしょう。

【社会の大改革を方向付ける理念】
Jerrybさんの「払った税金や年金で社会がよくなっているのが見える」透明度の高い信頼できる政治。yamajunさんの「男女がともに働きやすく、子どもが成長しやすく、お年寄りが安心して歳をとれる国」。Pururuさんの「人々が切磋琢磨し、向上心を持てるような自由な社会。仕事も子育ても納税も年金も義務や苦労ではなく、誰かの役に立ち、誰かに助けられていると皆が思える社会」。

また他の方々のご意見も、すべて二人称的・フィリア的な思いやりの心に満ちていて感動します。
配偶者控除廃止というテーマは、こうした理念実現のための、個別テーマの一つです。1,200名におよぶ皆さんのご意見は約8割が廃止に賛成という結果でした。男女共同参画、個人の尊重、相互扶助という理念から一つ一つの制度を吟味して、人々が本当の幸福を追求できる社会的条件を整えることが現在の私たちの大きな課題と言えるでしょう。

伊藤宏一
千葉商科大学大学院教授・CFP
伊藤宏一


関連参考情報
■ 「「配偶者控除の撤廃」に賛成ですか?」
2006年11月の円卓会議では、どんな意見が……?
■ 「インフレ・物価高対策していますか?」
伊藤宏一さんが議長を務めた2008年1月の円卓会議
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