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特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本 理事長
細川佳代子さん
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心を育てるという、意識を変える
- 細川
そうなんです。故意に作らないといけないわけ、今は。そうやって、いかに子育て、心を育てることが大事か。今、それが失われていることをすごく私は憂いていたからこそ、スペシャルオリンピックスに出会って、まさにこれだ! と思ったの。
いろいろな方法があると思うし、1人でたくさんはできないけれど、何か焦点を絞ればできる。心を育てる、意識を変える、価値観を変えるというのには、スペシャルオリンピックスというのは最高の、切り口になる運動だと思ったのね。
- 佐々木
そうですね。
- 細川
まさにこれは、今日本が必要としている、21世紀の多様な価値観とか、多様性に対応できる人間とかを育てる。20世紀の日本は多様どころかどんどん反対方向に行ってしまって、偏った価値観になってしまったのね。
学歴社会を作って、偏差値教育をして、経済第一で突っ走ってきて、本当に、利益上げること、効率を上げることで、物質文明にした。本当に悪い方向にどんどん行ってしまった。それを止めるのは何かといったら、やっぱりその価値観の社会の中で、一番取り残されていた人たち、たとえば、生産性がない、かわいそうな、気の毒、不幸な人と決め付けられていた障害のある人が、幸せになる社会にする、っていうこと。もうこれしかない、と私は思ったのね。
- 佐々木
価値観を変えるということが、すごく具体的に見えるようになるのですね。
- 細川
今まで見捨てられて、切り捨てられていた、弱者と言われている人たちが、幸せになる世の中。つまり価値観が変わる。変えないといけない。経済第一じゃない、スピードじゃない、効率じゃない、もっとすばらしい大事なものを。人生には幸せのもとになるものがあるっていう、本当に基本的な価値観というものを、変えないといけない。
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