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株式会社アドバンテッジ パートナーズ 共同代表パートナー
リチャード・エル・フォルソムさん
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事業の魅力と投資の魅力
- 佐々木
素晴らしい。それは事業の魅力であり、投資の魅力でもあるんですよね。
- フォルソム
いえいえ、今のは全部、事業の魅力の軸ですね。投資の魅力は、今度はそれをインテュイットのアメリカ本社が売却するとき、どういう値段で売るか。株価の話です。我々自身はどういうファイナンシャルストラクチャができるのか。それから買収後、改善してみて、出口のときにだいたい買ってくれる人が想定できるのか、どのくらいの値段をつけてくれそうなのかっていうこと。これを全部、あらかじめ条件面の話として考えていきます。たとえば株価は100でもいいと思ってる場合、たとえばまず800で提示する。そこで向こうが120じゃなきゃいけないと切り出したり。これは交渉の話なんですよね。
- 佐々木
ですよね。すると、買うときにはいかにこの会社がダメかっていう話をちゃんとして……。
- フォルソム
相手は「いや、これだけ素晴らしいですよ」という話をしますね。だいたい売り手の最初のブック、最初にもらう資料、デューディリジェンスに入る前の資料には素晴らしいことしか書いてないんですよ。この企業はいかに素晴らしいかというような。
それで受けて最初はビッドするんですけれども、まあデューディリジェンスの中で、これもあれもちょっと問題だとか、リスクだとか、それはやっぱり指摘して、どんどん通していって。
- 佐々木
そのプロセスっていうか、アプローチにどのくらいの期間かかりますか。さっき塩では2年かかったと。
- フォルソム
期間は短いですね。弥生はアメリカの親会社が売り手でしたから、わりと早いんです。最初から売ります、と始めたので。9月末か10月はじめくらいからで、クロージングしたのは1月だから、10、11、12、1と、3、4カ月というところですね。
- 佐々木
それにしても、すごい利益が出たでしょう? 弥生で。
- フォルソム
これはハッピーなんですよ。米国のインテュイットもおそらくいい値段で売ったと思うんです。我々もけっこういい値段で買ったと思いますけれど(笑)、でも改善もうまくできたし。
- 佐々木
損したのはライブドア?
- フォルソム
いやいや。ライブドアもいい事業を買ったんですよ。非常にいい事業をいい値段で買ってると思います。今ですと、ライブドアの売り上げ利益のかなりの割合を占めてるんじゃないですか。
- 佐々木
ダイエーなんですけれどね、ダイエーはどんなふうに興味があるんでしょう? 実は私、林さんと仲が良くって。
- フォルソム
そう、かをりさんは林さんと仲が良いようですよね。それが自分たちにとっては非常に幸運に働いたんですね。
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