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古荘純一さん
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実際の年齢×0.7
- 佐々木
子どもたちはみな知っているということですが、先生のおっしゃる「子ども」って、だいたい何歳くらいの子どもでしょう。
- 古荘
何歳ぐらい、って線を引くのは難しいと思うんですけれども、たとえば、われわれのときは、「20歳で成人式」は抵抗感がなかったけれど、今はとても、「20歳で成人式」っていうふうな形ではなくて、中学校を卒業したての子と変わらないんじゃないか、って。まあ、30歳になって、初めて成人式レベルかな、っていうことですね。そうすると……
- 佐々木
それは、精神的に見てですか?
- 古荘
そうですね。社会的なスキルが……
- 佐々木
社会的スキル。私も、同じような感覚は持っているんですけれど、わからなくなりました。たとえば、5歳の息子を見ていると、私の5歳のときの子どもより、よほど、情報量が多くて、何でも知っている。犯罪も低年齢化している。
そう考えると、成人年齢が早くなってきてもよいと思うのに、でも実際に20歳の人を見ると、昔の20歳はもっとしっかりしていたぞ、と。つまりすべてが低年齢化で前倒しで、成人も早くなっていると分かりやすいと思うんだけれど、成人は30歳といわれると、つまり、情報いっぱいの成熟しない時期が長くなってきた、ということですか。
- 古荘
そうですね。情報はいっぱい持っているんだけれども、それを活用して自立していくという時期が、昔より長くなってしまっているということですね。体格が成長していくことと、情報を持つことは、以前より早くなったのですが、精神的に発達することは遅れて、そのアンバランスが生じていると思います。精神的な年齢や社会的なスキルは、実際の年齢×0.7程度と思っています。
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