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古荘純一さん
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地域で子どもを育てる
- 佐々木
私たち大人が何をしていくことで、不安の少ない社会を子どもたちに作ってあげられるんでしょうか。
- 古荘
それは、大人自身の不安をなくすような世の中にするっていうことです。非常にまた無理難題な注文になりますよね。大人がみんな生きがいをもってやっていける社会でしょうか。それから、子育てを地域みんなで面倒を見るっていう覚悟があるのかどうか、っていうことも必要ですよね。
ですから、これも極言ですけれど、少子化は大変な社会問題なんですけれど、家族、子育てが非常に困難な状況を考えると、少子化でも結構なんですね。
それだけしか、世の中全体が子どもを育てる能力がないということなのだから。一人の子どもを、お母さんだけに任せるということではなくて、お父さんも、地域みんなで全部かかわっていくということですね。
ですから地域で子どもを育てていく環境というのを作っていく、そうすると地域の中で子どもの存在、つまり心の居場所がありますし、その中で生きていこうということであれば、能力も養われるということですね。まあ、将来不安はしょうがないですけれど。
少子化対策で、3人目の子どもをもうけると補助を出す自治体がありますが、そのお金が子どものために使われるのではなく、親の遊興費に使われるといった問題例が増えています。
専門家は、虐待を行う親が概して子だくさんとなる傾向を指摘していますが、自治体のせっかくのこれらの取り組みが予想外の結果になってしまう。金銭などの量的な援助ではなく質的で実効性のある援助を考えなければいけないでしょう。
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