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48
青山学院大学文学部教育学科助教授
古荘純一さん

日本の医者は子どもの心についての学問を教えられていない

佐々木

精神科医は心理学者とは違いますね。アメリカだと、学校心理学者っていう人が学校にいて、多動症とかそういう人たちを、心理学の先生が心理テストをしたりしながら、適切な指導をしたりプログラムをつくったりしている。

そういう事例を見ると、日本は、そういうところが少し遅れているのかと思うのです。専門家が学校にいない。学校教育の中でも家庭からでも、専門家に相談するすべがあるといいと思うのです。いくら敷居が低いといってもいきなり精神科は抵抗があると思うのですが。

古荘

そうですよね。子どもをいきなり精神科に連れて行くっていうことになると、かなり敷居が高いですね。じゃあ、ほかの方法として考えられるのは、小児科っていう、ホームドクターがいるんですけれど、それがまた大きな問題なんです。

われわれ今も変わっていないんですけれど、医者になるまでに、子どもの心理とか精神的な問題というのは、6年間の医学教育があるにも関わらず、わが国ではほとんどの大学で、1時間か2時間しか講義がないんですね。

佐々木

そうなんですか!

古荘

はい。ところが、去年カナダのトロント小児病院に子どもの精神医学の見学に行きましたら、そこの先生は、「学生に16時間しか話ができないんだ、これじゃとても足りないだろ」といわれて、16時間しか、と言われてしまうと、その差に唖然としてしまうんです。

そこで臨床実習でまわってきているトロント大学の医学生というのは、われわれが普通に、つまり専門の医師が話す単語もちゃんとわかる。日本の医学生だと、よほど興味のある学生でないかぎり、そういったことは知らない。

ですから先ほどのADHDも、逆に言えば教育学の学生で、興味のある子っていうのは、いろいろ本を読んで知っているかもしれないけれど、医学部では、6年間の中で15分くらいの話で終わってしまう、という形ですから、これではほとんどものにならない。

医師になってからも、子どもの心の勉強する時間や機会もままならないのです。そうすると、小児科に行っても分からないし、見落としがあったりすると、その子にとって非常に不幸になるということですね。

佐々木

そうか。医療ジャーナリストの伊藤隼也さんとのウィンウィン対談で、標榜科目は、何と出してもいいと知りました。今のお話のように、医学生は6年間で総合的に医療を学び、その後、何の専門医師として仕事をするかは、自分が決めるということですか?

10歳くらいまでの子どもを専門家として理解する、子どもの心理の発達や変化を見抜いたりするという専門チームがいないと、対応できない時代になってきていると思うのですが、医療の世界では育ちにくい環境にある、ということなんでしょうか。

古荘

そうですね。ただそれは、逆に専門家ばかりを育てても、簡単な専門外のことを聞いても分からない医師が増えてくるということでもあるのです。昔はインターンというシステムがあったのですが、それが問題だということで医学生が自ら運動を起こしてなくなったんですけれど、同様のシステムが復活してきました。ですから、基本的な知識をまんべんなくつけるということはいいんですけれど、それから専門を目指そうと思っても、そこそこの知識や経験を持っている人が、新たに専門性の高い分野を持っていくというのは、なかなか難しいと思いますね。

厚生労働省も子どもの心の問題の専門家不足にも気づいていて、医者になってから専門チームを育成するのでなく、医学部の教育の中に反映させるにはどうすればいいか考えているようですが、なにせ、教えるスタッフも少ないし、臨床研修をやろうとしても、そういった施設が非常に少ないという問題があります。

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