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藤巻幸夫さん
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自分がされてうれしいことを相手にもする
- 藤巻
僕はその年に会った人には、なるべく全員に年賀状を出しますよ。
- 佐々木
わたしもです。筆まめで、全部手書きで書いてた時期があった。でももうできないです。
- 藤巻
でも、一行でいいから自分の筆は入れることにしているのね。飲食関係なら「あれがうまかった」と伝えて、相手を喜ばせたい。
- 佐々木
「今年もよろしく」という言葉じゃなくて、一人ひとりに向けて全部違うメッセージを。
- 藤巻
そう。「あの時のピーナッツバターおいしかった」でもいいし、「パンの焼き方よくなったね」でもいいし、教師だったら「生徒を何人育てたんだ?」とか。それで、「あいつは僕のこと気にしてくれてるんだ」と、感じるでしょう? 自分がされてうれしいことを相手にもすることを心掛けてきましたからね。
- 佐々木
それはどうやって身に付けたんでしょう。
- 藤巻
こう見えて体が弱かったから、小学校で4カ月間入院しているんですよ。その時は、親が小倉にいて、病院が東京だったから、本当に寂しかったんです。 2週間に一度しか来ない。だからふざけたりして看護婦さんやお医者さんの気を引くことを覚えたんです。また、転校が4回。九州、大阪、横浜2回で。
横浜では2回変わったの。港北区から緑区ですが。親が転勤族で、言葉の問題もあったし、体が弱くて小さかったから3年生でいじめにも遭ってる。だから弱者の気持ちがよくわかるんですよ。
- 佐々木
なるほど。周りの人たちの注意を引くために、ね。
- 藤巻
高校は公立でね、これがまたすごくいろんなやつがいる学校だった。窓ガラスはいつも割れてるしね。だから大学で私立の上智に入ったときに、「何でこんなにお坊ちゃんばっかり」という感じで。ミスマッチの文化ですね。
- 佐々木
なぜ上智を選んだ?って感じですよねえ。でもわたしも上智はミスマッチなんです。
- 藤巻
マッチしてますよお。佐々木さんは品格があるもの。
- 佐々木
全然(笑)。
8/21
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