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秋元征紘さん
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「比較優位」の発想
- 佐々木
自分が一番いいもの、つまり一番強いもののところで学ぶ。そういうところに飛び込んでいくということですね。
- 秋元
ハロッドの『国際経済学』に、「比較優位の原則」ということが書かれているんです。有名な話ですが、タイピングがすごくうまい社長がいて、一方秘書のタイピング力は社長より劣る。じゃあ、その社長がタイピストになるかっていうと、社長は社長で、たとえ効率が悪くても、やっぱりタイプの仕事は秘書にやらせるわけですよね。
そんなことが背景にあったと思うんですよ。その時の日本の比較優位は製造業だったんじゃないかと直感的に感じたんですね。なぜそれを直感的に感じたかっていうと、日豪学生交換連盟で丸の内周辺の大手企業の本社を回っていると、雰囲気でわかるんですよね。
商社はかっこいいなと思ったけど、わたしの比較優位じゃないと思ったんですね。一生一社で最後は社長に、と思ってなかったんです。勉強できればいいと思ったんですよ。勉強できるところへ身を置くと。
そんなふうに勉強できそうなところを探していた時に、たまたま日本精工の当時の専務の小島慶三さんが上智で教えられていて、僕はその人のゼミにいたんですね。
彼は日本のビジョンを常に語っている人でした。その人の影響もあって、そういうビジョンを持った経営者の下で仕事をしたらすごく勉強になるかなあと思ったんです。
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