ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第142回 吉岡徹治さん

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(株)プライム・ヒル代表、ジュニアゴルフマジック監督、代々木高等学校ゴルフ部監督
吉岡徹治さん
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「なぜ、この子はそんなに頑張れるんだ?」
- 佐々木
素人の私達が言うのは失礼だと思うんだけれども、たとえばゴルフを見ていても、オリンピックを見ていても、ものすごく技術が高くて、自信を持ってやればいいのに、と思う人が、「ちょっと不安になってしまった」とか「思い切りできなかった」っていう言葉を残して、力を発揮できない様子を見ると、やっぱり精神のトレーニングのむずかしさとか本番の緊張感というのは計り知れないものがあるんだろうと思うんです。吉岡さんは、監督として、教える側として、技術を教える以外にも教えているわけですよね。プレッシャーに耐えるとか。
- 吉岡
また今年のマスターズの話題で言いますと、優勝したフィル・ミケルソン選手のインタビューとかを聞いていると、奥様が乳がんと診断され、今年1年間闘病され、一度も応援に来られなかった。
- 佐々木
最後に、観に来たんでしたよね。
- 吉岡
ええ。それから、お母様も乳がんと診断されて、大事な家族が2人もそういった状況にあり、1年間、家族や奥様の存在が、自分にインスピレーションを与えてくれた。やる気を起こさせてくれた。何かをやらなきゃならないっていう気力を与えてくれた。だから、今回の試合も家族のために戦った、と。
スポーツマンというのは、必ず何か心の支えになるようなところをしっかりと持っていないと。それが僕はクリスチャンであってもいいと思うし、仏教であってもいいと思うし、家族や愛する人でもいいですし、志だけでもいいですし、何かそういう強いものを持っていないと、苦しいときに心が折れてしまうという……。
- 佐々木
それはビジネスマンも政治家も一緒かもしれません。
- 吉岡
そうですね。
- 佐々木
やっぱり、でも成し遂げる人っていうのは、何があっても揺るがない、志なりエネルギーの源、燃えているものがあるんですね。
- 吉岡
だから、子ども達にも「君のエネルギー、原動力は何だ?」って聞きたいし、初めて会った子どもにも、この子を支えている源は何だろう、というところはリサーチするというか、一番気になる。ゴルフが上手い下手以上に、そこが一番気になる。「なぜ、この子はそんなに頑張れるんだ?」とか、すごく気になるところですね。
- 佐々木
そんな石川遼君を、発掘した、という表現が正しいでしょうか?
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