ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第14回 高樹沙耶さん

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高樹沙耶さん
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きれいなものを心の製造マシーンで製造していかないと、ね。
- 佐々木
少し難しい質問かもしれませんが、日本はもうだめだと思いますか?
- 高樹
たしかに難しい質問。ただ、駄目だというより、怖いですよね。この間の少年犯罪のような事件もそうですし。わたしも12歳くらい女の子で驚いたことがあります。まず人の話を聞かないし、なにより、「水の中で楽しいことをしているんだ」っていうことを感じられない。わたしたちの世代では考えられないくらい、心がないというか。なんで、こういうことになっちゃうんでしょう。
たとえば、わたしがデモンストレーションで50メートルくらい潜水すると、なぜこの人はできるんだろうと疑問を持つことと、なぜ自分にそれができないのかという悔しさの感情を抱くこと、それだけしか出ないで、まず単純に「すごいなあ」と感動することができない。
- 佐々木
子どもたちの心まで、自然に喜んだり、笑ったり、感動したりという反応ができなくなってきている、ということなんでしょうか。
そういった意味も含めて、さっきおっしゃっていた内面の輝きが、美しさとか、本当に大切なものの価値観を生みだすということですよね。
- 高樹
そうですね。顔や体の造作よりも、心のきれいさというのかな。いろいろな人が、今のわたしをきれいだって言ってくださるのは、そう言ってもらえるような生き方をしているからだと思いますし。やっぱり、きれいなものを心の製造マシーンで製造していかないと。
日々の生活の中で、どれだけきれいなことを考えて、それを実践していけるか。そしてそのきれいさが、地球という生命体と結び付いていたら、一番いいんじゃないかなという気がしますね。
- 佐々木
ありがとうございました。今度、潜りに行きますので、教えてくださいね。
対談を終えて
高樹さんが潜るシーンをテレビで見て、その後雑誌で、彼女の生き方や潜水の記録を知り、今回は対談をお願いしたのですが、本当に楽しかった。自然体というありきたりの言葉では表現できない不思議な感じ。対談の中で言ったように「サレンダー」して地球に身を任せているのが伝わってくる。海と一緒にいる時間が多くなると、あんなふうになれるのかなあと、浅はかな夢を持ち、水泳部出身で、なんでも興味を持つわたしとしては、絶対に潜りたい!という気分になったのです。本当にどうぞ、ご指導お願いします。(佐々木かをり)
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