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出井伸之さん
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どれだけすごく共感してくれるか
- 佐々木
何て言うんでしょう。出井さんのいい仕事習慣があり、いい物の考え方があり、いいアイディアがあって、近くにいるとみんなが吸収できるかと思うと、実はそうではないじゃないですか。
- 出井
それはそうだね。
- 佐々木
不思議ですよね。16万人で届くときもあるし、10人で届かないときもある。
- 出井
要するにね、その人に対して、どれだけすごく共感してくれるかっていうことによるんだよね。僕はアメリカにもすごく古い友達がいるし、フランスにも古い友達がいる。彼らには行く度に会っているんだけど、久しぶりに会って話していると普段会っている人よりも僕のことをよく分かってくれたりするんだよね。
その人はフランスにいようとも、どこにいようとも、僕に興味があって、あいつはこういうふうにやっているんじゃないかなって、いろんな小さなデータをネット上で拾ったりしているんだよね。本当に分かりたいって思ってる人は分かってくれるんだよ。そばにいて仕事していても、僕のことに興味があるというわけじゃなくて、やっている仕事に対して興味があるという場合は、僕のことなんか全然分からない。そうなってしまうと困るね。そうかといって、みんなに愛してよって言うわけにはいかないしね。だから面白い経験ですよ。
- 佐々木
10人の社員の方々は、それぞれどういう役目、役割ですか。
- 出井
タイトルはどうでもいいと思っているんだよね。要するに、1つのプロジェクトを動かすための1つのグループだから。具体的に言うと、Club100といってベンチャー企業と中堅の大会社のクローズドエグゼクティブクラブをやっていて、それをうまく運営していく担当の人。投資のソースを探したり、投資のネットワークの中からいろいろな問題が出てくるのを解決したりする人。あとは、鯉のぼりの会というベンチャーの勉強会をほとんど毎月やっているんですがそれを担当する人。今全部で200社ぐらいの集まりになっているんだけどね。。それからAsia Innovation Initiativeというグローバルに活躍している経営者、起業家、ベンチャーキャピタリスト、各種専門家を集めた結構大きなフォーラムも運営していて、その担当もいる。そういうネットワーキングは結構大変なんですよ。アジアでイノベーションを起こしていかないと、コピーキャットみたいなことをやってもしょうがないじゃない。
- 佐々木
日本と東アジアの、ですね。
- 出井
そう。それから、プライムセキュリティファンドとか、ベンチャーキャピタルとか、お金のことを扱うのがうまい人ばかりいるんだけど、事業のことはあまり知らないという会社にその部分を補う、アドバイザリーですね。要するに、投資先の会社をどういうふうにしていこうかとか成長プランを立てるとかを担当している人たちがいて。大体2種類に分かれる。
それから、若手の会社の相談にのれるようにと、冨山和彦さんと一緒にイノベーション・プラットフォームという会社を立ち上げたんですよ。彼は産業再生機構で多くの企業を再生させてきたけどね、今度は新しい価値をつくって成長させるのを一緒にやろうと。いろんな相談に乗れる仕組みをさらに充実させていきます。
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