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鈴木 淳子さん
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一緒に考えようよ
- 鈴木
相談に来る方の場合、ほとんどは親が困っていてくるけれども、子どものほうはよくわからなかったりしぶしぶつれて来られたりしていることが多いです。たとえば親が困っていることをまだ子どもには言えなかったり、言わなかったりすることもあるから、「お母さん、あなたのことで困って相談に来ているけど、あなたはどうかな?」とか。「もうちょっと家族でうまくやっていくというか、居心地よく過ごすにはどうしたらいいかなというのをお手伝いして考えたいんだけど」という感じで、子ども自身はどう感じているか、子ども自身にもモティベーションを持ってもらうことから始めます。
あなたも困っていることや解決したいことがあって、その相談を一緒にやっていくために、あなたを知りたい、あなたのデータを作りたいんだけど、と納得してもらって、知能検査や性格検査などを受けてもらいます。
- 佐々木
つまり子どものアセスメントをするということですね。当然、状況によっては、親の心理をきちっとアセスメントする場合もあれば、両方をする場合もあるということですよね?
- 鈴木
そうですね。例えば、「子どもが悪い。こんなことになったのはこの子がおかしいので何とかしてください」といった感じで相談に見える方もいます。
でも子どもだけが悪いわけじゃなくて、でも子どもだけが悪いわけじゃないんですね。生まれつきの育てにくさをもっている子だったりする場合もあるけれど、それが続いているのは、お互い一生懸命やろうとするけれども、日常の中で親子の関係が、歯車がどんどん噛み合わなくなっちゃってという関係性の問題もあるだろうし。夫婦関係も関係あるし、周りの人との関係がうまくいかないということも関係しているだろうし。だからその子や家族の人間関係や生活全体を見ながら、じゃあ、子どもの方はどう感じているのか、どう考えているのだろうか、ということを、子どもがそういう気持ちになってくれれば、話をしていくんですね。
私たちは、あなたの味方。子どもの側の人なのよ、一緒に考えようよと。そばにいるために、あなたのことを教えてほしいという形で。「あなたのことをもうちょっと周りの人に理解してもらうようにしよう」と。そしてわかったことは、まず子どもに伝えて、どうやって親に伝えようか、とか、子どもと作戦会議をすることもありますよ。
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