ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第118回 藤巻健史さん

118 |
藤巻健史さん
|
|
|
時間とかラブレターとかの心理学とか
- 藤巻
就職して3年半、千葉支店にいたわけね。最初に1年間内部事務を教わり、あとの2年半は外回りだったんです。外回りが嫌でたまらなかったんだよね。幸夫と違って、人と話すのが大の不得意なんですよ。しゃべるのが嫌いだったの。だから人と会うのが嫌で。
三井信託の外回りって、都銀と違って、土地を売った人だとか、それから退職者とか、昔からのお客さんでなく、新規のお客さんが対象。まさに見ず知らずの人の玄関をピンポーンって鳴らして入るわけね。ピンポーンって鳴らして出てこないと、仕事が始まらないんけど、「アー、良かった」と思ってしまうんですよ。それほど人と会うのが嫌だった。
でも、それに耐えて、人よりたくさん働いて、トップセールスになりました、三井信託全体で。それを営業本部長に褒められました。
- 佐々木
全体でトップとは、すごいことですね。
- 藤巻
外回りの中で、一番金を集めたんです。毎日毎日、昨日はいくら集めたと朝会で発表されるんです。すごいプレッシャーで逃げ出したい。でもトップはとり続けたいわけですよ。負けず嫌いですから。
- 佐々木
人と会うのは嫌だけど、トップでいたい。
- 藤巻
そう。だから、2年間はメチャクチャ働きましたよ。それこそ、朝8時から夜10時まで毎日。休日を含めて本当は休まなくてはいけないんだけど、休むわけにはいかないし、メチャクチャ働いた。それはやっぱり、トップをとり続けたいから。
家とか自動車みたいに商品が差別化されているものを売るならいいけど、我々は全く同じ商品を売っているじゃないですか。金利は同じだし、どの銀行も潰れるわけなかったし、当時は一人の退職予定者のところに売るしかないんですよ。
信託銀行が6行。それに郵便局とか地銀が行って。そこで、お客の取り合いになる。元先生だったら、教え子も訪問勧誘する。こうなると足繁く通うことと、お客様の心理を読み取ることが重要になってくるわけです。「来すぎでしつこい奴」と思われているのか、「たまには顔出せよ」と思われているのか等の分析。ラブレターを書いていたときに訓練した心理学の応用です。
- 佐々木
ラブレターの心理学!
- 藤巻
ラブレター心理学。
7/21
|
 |

|
|