ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第113回 高橋典子さん

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高橋典子さん
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今は舞台に立って面白い
- 佐々木
どういうのが好きですか。何本持っているんですか?
- 高橋
フルートは向こうで作って下さるので。でもまあ、10本くらい備えてあるのかな。バトンは、数えられないですね。いくつあるんだろう。これ折れたりするんですよ。
- 佐々木
体の大きさによって、当然違うんですよね?
- 高橋
そうですね。腕の長さでバトンの長さを変えるんですけど、今でも家に10本くらいはあるかな。
- 佐々木
お気に入りのバトンとかがあったりするんですか?
- 高橋
そうですね。バトンの端の形がメーカーによって違ったり、メーカーでも何個か種類の違うのを出していたり。あと太さが、大きくいえば2種類あるんですよ。これは太い方か。
- 佐々木
太い方なんですか。細く感じますね。……どんなところが好きなんですか?
- 高橋
例えば最初に、ある回し方をしてみようとしたときに、それができていく過程、「ああ、こうやったらいいのかな」とか「こうした方がやりやすいのかな」とか。それは違って「こうした方がいいのかな」とか、それを考えていく過程が面白かったり(笑)。いろいろとあるんですよ。でも、始まりはそこかもしれないですね。 その中でも今は舞台に立って面白い。それが、競技していたときと違って面白いというのは、なにかこう、お客さまが送って下さるエネルギーを感じられるようになってきた、感じられるときがあるんですよ。それで、私の体が動いているというか、動かして下さっているというか、そういう感覚が面白いときで。今一番の新しい面白さというのは、それかもしれないですね。
- 佐々木
ステージのダイナミズムなんでしょうね。肌で感じる。それが結局バトンの動きに変わっていくときのバトンが好きというか。
- 高橋
好きというか、幸せなんですよ。すごく、その空気が。
- 佐々木
そうでしょうね、きっと、ものすごく幸せだと思います。
- 高橋
ものすごくドキドキして、なんでこんなにドキドキする職業に就いているんだろうって思いながら、舞台に立つんですけれど。でもそういうのを感じて、自由の上にもっと自由に体が動いて、すごく幸せだなって思って。幸せだなって思う感覚、幸せだという言葉が出てくる不思議な感覚。
- 佐々木
すべてが通じるんでしょうね。拍手とか。
- 高橋
そういうときの感じが好きというか。
- 佐々木
満足感とか。
- 高橋
そうですね、満足感。そう、だからそれが幸せ。好きというよりは、幸せなのかもしれないですね。
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