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Darcy Neillさん
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エンパワーメントという言葉は好きではありません
- ニール
佐々木さんと最初に出会ってから、20年以上が経って、お互いに別々の仕事を選んだにもかかわらず、こうして会うと、まるで昨日も一緒だったみたいに話しができることはすばらしいと思います。
私は人に興味があり、人の才能の開発を手助けすることが好きなのです。でも、「エンパワーメント」という言葉は好きではありません。なぜなら、どうもその言葉には、「私があなたに力を与えてあげる」という意味があるからです。誰かが与えなければならない力なら、それは、その人がエンパワーしたことにならないでしょう。
「私は多くの人をエンパワーしてきた」とか「人々は、私によってエンパワーすることができた」などという人もいますが、私は、他人から与えてもらった力をエンパワーメントと呼ぶことは出来ません。エンパワーメントというのは、あくまでも自らがチャンスを作り、機会のドアを開け、やってみて、はじめて自分のものにするものです。私がその機会を与えたのであれば、それは真のエンパワーメントにはなりません。
多くの人は、「成功したい」「いい仕事をしたい」と思っています。そうした人を導いて、前進できるような環境をつくっていくことが私の仕事です。しかし同時に、私の意見はあくまでも私の意見であることを常に自覚しています。私の意見であって、必ずしもそれが事実だとはかぎりません。
私の意見に同意できないと感じる人もいるでしょう。でも「お金を払って、私のアドバイスを求めてきたのはあなたです」と伝えます。しかしもちろん常に同意する必要はありません。「選ぶのはあなたです。私は、雇われたのですから、誠意をもって、自分の意見はおつたえします」という態度でのぞみます。
そして、「あなたの決定に対してのイエスマンが欲しいのであれば、私でなく、部下をアドバイス役に使ってください。私は、私の意見以外を提供することはできません。私の意見を聞くのも、聞かないのも、あなたの自由です」とつたえます。
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