ewomanサーベイキャスターとしてもおなじみの、俳優・丹下一さんを講師にお迎えし、演劇のスキルを用いた自己表現の技術を身につけるワークショップが行われました。
■参加された方々
東京都内をはじめ、静岡、遠くは香川から参加された方もいらっしゃいました。ふだん「演劇」という手法に接する機会があまりないため、それによって自己表現する方法、リラックスする方法を知ろうと、興味津々で参加された方が多かったようです。
■精神的なリラックス ―仲間を知る―
直前まで、アメリカの大学でサマースクールに参加されていた丹下さん。そこから得た新たなアイデアも取り入れるということで、ワークショップには、「台本」は存在していませんでした。
まずは、一緒に参加した仲間を知り、リラックスするためのゲームから。いくつか行っていくうち、あっという間に打ち解けた楽しい雰囲気に。
■身体的なリラックス ―ストレッチ―
続いて、身体的にリラックスするために行われたのが、ストレッチ。ここでの大きな特徴は、「自分が一番気持ちの良い範囲」までしか体を動かさないこと。無理をすると「気」の流れを止めてしまうからです。その無理をしない境界は、その時の身体のコンディションによって変化するそうです。
■音と動きで伝える ―演じる―
二人ペアになって、割り当てられた役割を演じる(母親と3歳の子どもなど)、手のひらを合わせた状態で、一方がリードして共に動く、相手の語りをじっくり聞き、その後相手になりきって、自己紹介をする……。言葉はもちろん、手のひらの温かさを通してのコミュニケーションも体感することができたようです。
■そしていよいよ、今回の講座の醍醐味、「演じる」ことによる自己表現法へ
まずは、日本の昔話を、グループ毎に10分の打ち合わせをした後に即興で演じるという課題をこなした後、さらなる難題へ。
「何を作る機械を、どんな気持ちで」演じるか、相手グループのリクエストに応えるという課題の即興のセッションでは、たとえば「プラネタリウムのような満天の星を作る機械をわくわくした気持ちで」、などといったリクエストにしばし四苦八苦、戸惑う場面も。それでも、体を動かして何かを表現しようとがんばる参加者のみなさん。相手の思いをどう伝えるのか、そしてそれを自分でどう表現するのか、この課題に取り組むことで、自分の殻から抜け出て、生き生きと輝いていらっしゃる様子が見受けられました。
■講座を終えて……
参加されたみなさんの状態を判断しながら、ワークショップを進められたという丹下さん。「みなさんの身体が温まるのが早かった。もし、前日の疲れを引きずって辛そうな人がいたら、ヨガなどで静かに身体をほぐす方法を試そうと考えていたんです。でも、みなさんとても積極的で、当初考えていたバスタオルを敷いて横になるようなリラクゼーションは、緩み過ぎてもいけないのでやめました」。
まさに、生きたワークショップ。今回は、想像していた以上にアクティブな動きが多く、「心地よい疲れ」を感じて満足された方が多かったようです。