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私の視点

踊るマスコミ、ブレる報道

藤田正美(ふじた・まさよし)
『ニューズウィーク日本版』編集主幹

2002年11月2日

最近は政治・経済などの固いニュースが目白押しになっています。北朝鮮との問題、とりわけ拉致被害者や横田めぐみさんの娘とされるキム・ヘギョンさんのインタビュー、あるいは核武装問題、そして改造小泉内閣の信任投票と言われながら、極端に投票率が低かった統一補選、民主党石井代議士の刺殺、さらに竹中大臣と銀行との戦い、ニュースメディアが嬉しい悲鳴をあげるぐらいに話題がたくさんあります。おかげで巨人の4連勝に終わった日本シリーズなど「面白くない」の一言で片付けられるありさまでした。

ただどうもマスコミの報道を見ていて気になることがあります。僕自身もマスコミの一員ですから、天に唾するようなところがありますが、あえて言いたいと思います。一番気になるところは、マスコミが国民の感情を煽るような部分が多すぎるのではないか、ということです。たとえば北朝鮮の問題でも、拉致被害者の日本での言動を事細かに取り上げるのは、いかがなものでしょうか。

報道機関の使命とは

20数年もの時間を本人の意志に反して過ごすことを強制された人々のやりきれなさは、想像に余りあるものがあります。それらの人々が日本に一時的に帰ってきて、うれしいことも悲しいことも、そして戸惑いもあるでしょう。それらを報道することがマスコミの使命であると思いますが、想像を絶する人生を送ってきた人々をそっとしておいてあげることも必要ではないでしょうか。

また北朝鮮の問題で言えば、拉致問題は大きな問題ではありますが、東アジアの安全保障というのは国際的にきわめて重要な問題なのです。したがって北朝鮮の核開発問題、それにミサイル問題は日本が外交上大きな得点を稼ぐ重要なチャンスでもあります。ところが新聞やテレビは拉致問題ばかりに焦点を当てているような気がします。おそらくテレビでは、拉致問題のほうが視聴率を稼げるからでしょう。しかしこうした「報道」は、国民の感情を刺激するにはいいかもしれませんが、国民の知恵を刺激するにはむしろマイナスかもしれません。

もちろん視聴者だって、報道された内容をうのみにすることなく、自分で考え、自分で納得するでしょうが、それでも報道が持つ影響力というのはけっして小さくないのです。統一補選の問題にしても、なぜすべての選挙区であれほど投票率が落ちたのか、有権者の意識はどのへんにあったのかに焦点をあてた報道はなかったように思います。7つの選挙区で与党が5人勝ったということが、はたして小泉内閣の信任と呼べるのかどうか、本来ならばそこを分析して、きちんとした解説をすることこそ、報道機関の使命ではないのか、という気もします。

マスコミの末席にいる人間として

もっとひどい例が「竹中たたき」です。マスコミにしろ評論家にしろ、これまで小泉内閣で不良債権処理がいっこうに進まないことを批判してきました。それが柳沢大臣を更迭して、竹中大臣が引継ぎ、不良債権の処理を加速させると言ったとたんに、やれ「ペーバードライバー」だの、これでデフレが進むだの、という議論を持ち出して、竹中バッシングに走ったように見えるのです。

経済政策をどうすべきか、ここにはいろいろな議論があります。マスコミ自身はけっしてエコノミストでも何でもないので、報道がブレやすいのは事実です。しかし自分たちがどれだけブレているかを自覚しなければ、視聴者や読者は混乱するばかりでしょう。9月末の時点では竹中大臣はあたかも「救世主」のように扱われていました。それが今ではデフレの元凶のように扱われています。大銀行でも聖域ではないといった発言が、金融界の反発を呼び、それに自民党も悪乗りしているかのように見えます。

でも「こんな日本に誰がした」と言いたくなるのは僕だけでしょうか。長期にわたって政権の座にあった政党の責任というのはどこに行ったのでしょうか。そのあたりをマスコミが忘れてしまうと、誰がそれを指摘するのでしょうか。もうちょっと落ち着いて冷静な報道を心がけてほしい。マスコミの末席にいる人間として、僕自身への自戒もこめて、強くそう思います。




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