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私の視点

少なくとも「希望」を

藤田正美(ふじた・まさよし)
『ニューズウィーク日本版』編集主幹

2002年10月5日

9月末、小泉首相が内閣を改造しました。閣僚が6人ほど入れ替わりましたが、焦点はなんといっても柳沢金融担当相が交代するのかどうかという点にありました。柳沢さんが、銀行への公的資金注入に対してかたくななまでに抵抗していたからです。アメリカをはじめとする先進国から、銀行の不良債権処理を急ぐようプレッシャーがかかっているなかで、柳沢さんを留任させたら、日本に対する失望感は大きく広がったでしょう。

その意味では、公的資金の注入に積極的な竹中経済財政担当相が金融担当を兼務というのは、国際社会に対するはっきりしたメッセージになったはずです。ここは小泉首相の決断を評価したいと思います。ただ問題は、不良債権処理というのは、直接的には景気を悪化させることです。つまり銀行の不良債権となっている企業を「淘汰」するということなので、失業は増えるでしょうし、そうなれば消費ももちろん悪影響を受けるでしょう。

一時的に景況は悪化

しかし景気を一時的に悪化させても銀行を身ぎれいにしなければ、世の中の中小企業はたまりません。不良債権を抱えているために、融資を抑えなければならない銀行が、中小企業に対する融資を引き上げたりすると、黒字でも倒産するということが起こります。つまり日本の製造業を支えてきた優秀な中小企業がつぶされてしまうわけです。

しかも問題は、世界的にデフレ傾向になっていることです。バブルがはじけて、日本はここ数年デフレに苦しんでいますが、いま欧米諸国もデフレ傾向に悩んでいます。デフレはまことにやっかいで、この状況をどうやって脱するのか、各国のエコノミストは頭を悩ましています。日本は金融を緩和しようにも、ほとんどゼロ金利なので、有効な策がありません。アメリカも今や史上最低水準の金利になっています。ヨーロッパはまだ下げる余地がありますが、欧州中央銀行はインフレを恐れて金利の引き下げには消極的です。

日本の株価は下げています。不良債権処理を進めれば、企業の淘汰が進み、一時的に景況が悪化するという理屈です。本来なら、ここで財政出動つまり政府がお金を支出して景気の悪化を食い止めなければならないのですが、悪いことに日本の政府にはお金がありません。借金(つまり国債を発行する)しようにも、過去の借金分があまりにも大きいのです(国と地方とを合わせれば700兆円近い)。

一つ期待するとすれば

というわけで、これからしばらくは景気はかなり悪くなるかもしれません。少なくとも気分的には相当暗くなるでしょう。竹中さんがこうした状況を打開できるのかどうかはわかりませんが、ただ一つ期待するとすれば、柳沢さんと違って官僚出身の政治家ではないということでしょう。官僚出身だともとの官庁に気を使うだろうし、政治家であれば次の選挙での票が気になるでしょう。

その意味で、柳沢さんには申し訳ないけど、しょせんドラスティックな改革は無理だったのではないでしょうか。竹中さんが召集したチームが民間人で占められているのもそういう背景があります。それにしてもわたしたち日本人はもう11年以上も「失って」きました。後、何年失わなければならないのか、誰も確実なことは言えないでしょうが、少なくとも政策的な混乱をなくして、わたしたち国民にしばらく我慢すればなんとかなるという希望を与えてほしいものです。




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