わたしは週一回人間ドックで健康のための運動指導をしているのですが、指導の前に参加者全員の身長・体重・体脂肪率をパソコンに入力するという作業があり、ドック受診者がお部屋に入ってくる前に彼らの見た目が想像できるようになってしまいました。

やはり体重が多くても体脂肪を20％前後に保っている女性は、見た目かっこいいです。そのぶん筋肉があるということですから、からだは引き締まっていますし、動きにもキレがあります。骨格を支える筋肉があるので、姿勢も良いです。こういう人の身体がなぜ引き締まって見えるかというと、筋肉は脂肪よりも体積が少ないからなんです。筋肉は女性の握りこぶし1個分で100グラムぐらい、脂肪は100グラムあったら、そのこぶしの3倍もあるんです。かさばりますねー。

新年会シーズンですし、食べただけ体重が増えるので、ますます体重が気になる時期ですが、「昨日食べすぎたな、飲みすぎたな」というときは、少し運動強度を高くして有酸素運動をする（ランニングやエアロビクスの中・上級クラスなど）と、脂肪になる前の糖質がエネルギーとして使われますので、体脂肪が新たにつくのを防ぐことが出来ます。逆に、長年の不摂生や運動不足がたたって蓄積された脂肪は、低い運動強度で長い時間かけて（少なくとも30分以上）有酸素運動（ウォーキングや初級のエアロビクスなど）を行なって減らしていくしかないのです。確実に効果を出すためには週2〜3回は行ないたいですね。食事の見直しももちろん必要ですが……。

先月も書きましたが、運動強度は1分間あたりの心拍数で設定します。（220−自分の年齢）×0.6〜0.75です。運動の合間に脈を探し、10秒間測ってそれを6倍します。