ひとつだけでも外国語を(2002年6月6日)
出張勝也(でばり・かつや)
株式会社オデッセイ コミュニケーションズ代表取締役社長
このサイトが女性をターゲットにしているからと言って、決して女性におもねるつもりはありませんが、今、日本で元気なのは女性です。先日ある日本の金融機関の役員との食事の最中、このような経済状況下でも多くの男性社員はハングリーさがないという話になりました。ところが「霞ヶ関」でも、「永田町」でも、あるいは「丸の内」でも、まだまだ女性はマイノリティーで、権力を持っているのは男性です。
残念ながら、日本社会を内部から変えていく力は、しがらみだらけの男社会を支配している日本語だけの世界からは出てきません。幸い、日本社会は、世界の変動に常にさらされています。日本女性の多くにとって、その変動の中にこそ、既得権の壁を壊し、自分たちのキャリアを切り開いていく可能性があると思います。
そのためには、日本語の世界の発想や人脈の中だけに生きていては、新しいチャンスは見えてこないかもしれません。ひとつでも外国語を身につけ、日本語だけの世界から自由になることができれば素晴らしいですね。そのひとつの外国語は、フランス語でも、イタリア語でも、スペイン語でも、あるいはロシア語でも結構です。もしそれらの言葉との幸運な出会いがこれまでになかったのであれば、英語でもやってみませんか?
というわけで、これから隔週で、「変化する(あるいは変化すべき)“私”と英語」というテーマのもと、エッセーを連載させていただきます。取り上げる話題は、毎回異なりますが、英語との関係において、変わっていく「私」を考えてみたいと思います。時には、僕の自己紹介もでてくるかもしれませんが、悪しからず! みなさんからご意見、ご感想をお送りいただければ幸いです。