「紅白」は成功だったのか?
今年最初の担当です。今年もよろしくお願いします。去年の秋から連載を始めたところ、多くの方からさまざまな質問をいただいています。筆者としては、読者からの反応がうれしいものです。質問の中に、私の「情報処理術」に関するものもありました。新年1回目は、堅い話はやめにして、新聞の読み比べの話をいたしましょう。
私は新聞を読み比べるのが大好きです。同じテーマを、各新聞がどのように取り上げているのかを見ることで、「複眼的な見方」が身につくと思うからです。では、どんな風に読み比べているのか。1月3日の各紙の記事を題材にします。テーマは、「NHK紅白歌合戦」です。
あなたは、大晦日の「紅白」をご覧になりましたか?
かつては、誰もが紅白を見ているものとして会話が成り立ちましたが、これだけ個々人の関心が多様化すると、「国民的関心事」「国民的番組」というのがなくってくるのですよね。「紅白」を見ない人も増えてきました。その結果、「紅白」の第2部の関東地方での視聴率は、2004年暮れに、遂に40%を切りました。
いまどき視聴率が40%もあるなんて、それだけで驚きですが、「紅白」の場合、それでは不十分だというのですから、ハードルが高いですね。
視聴率40%奪回をめざし、NHKは遂にみのもんたを起用しました。これには、やはり2つの反応が。
「みのもんたの司会を見たくて」という人。「みのもんたが出るから見なかった」と言った人。
では、結果はどうだったのか。視聴率のデータは1月2日に視聴率調査会社のビデオリサーチから発表されましたので、3日の各新聞に、それについての記事が掲載されました。各新聞の記事を見ましょう。
まずは、朝日新聞です。…… |